慢性硬膜下血腫とは
手術が必要な頭部外傷のなかで最も多いのが慢性硬膜下血腫です。慢性硬膜下血腫とは、頭を打撲してしばらく経ってから、脳を覆っている硬膜の下に血液が溜まって様々な症状が現れます。高齢の男性に多く、軽微な頭部打撲が原因のことが多いですが、頭部打撲の記憶がない人にもみられます。
頭部打撲時にCTを撮影しても、その後に慢性硬膜下血腫になるか予測は困難です。頭部打撲の約1〜3か月後に、頭痛や吐き気、運動麻痺や歩行障害、言語障害などが徐々に現れます。脳が萎縮していることが多い高齢者では、認知症や失禁などの症状で見つかることもあります。
血腫が薄い場合には自然に治ることがありますが、血腫が厚い場合や既に症状が出ている場合には手術が必要です。